バイオメタルとは
バイオメタルは、トキ・コーポレーション株式会社が開発、販売している形状記憶合金。一般的な形状記憶合金が物の「形状」を記憶するのに対して、バイオメタルは線状の「長さ」を記憶させることができる。電流制御の熱変化によって伸縮動作が可能である。
バイオメタルは、トキ・コーポレーション株式会社が開発、販売している形状記憶合金。一般的な形状記憶合金が物の「形状」を記憶するのに対して、バイオメタルは線状の「長さ」を記憶させることができる。電流制御の熱変化によって伸縮動作が可能である。
バイオメタルには、細線状のバイオメタル・ファイバーとコイル状のバイオメタル・へリックスの2種類が存在する。
バイオメタル・ファイバーは長さ方向に伸縮する繊維状アクチュエータ。直径0.05、0.075、0.15、0.15mmの4種類が販売されている。通常はナイロン糸のようにしなやかだが、電流を流して70度に加熱するとピアノ線のように硬くなって収縮する。収縮率は4%程度。細くても大きな力を出せるため、小型アクチュエータに適している。バイオメタル・ヘリックスと比較して動作速度が速い。
下映像は、バイオメタル・ファイバーの動作実験の様子。
バイオメタル・ヘリックスはコイル形状のバイオメタル。コイル直径0.2、0.32、0.4、0.62mmの4種が販売されている。収縮率50%の大きな伸縮動作が可能。室温では簡単にのばすことができ、電流を流すと強い力で元の長さに縮む。モーターや空圧シリンダーなどが使えない限られたスペースのアクチュエータに適している。
下映像は、バイオメタル・ヘリックスの動作実験の様子。
トキコーポレーション株式会社のサイトの製品情報やビデオライブラリーで様々な応用事例の映像を確認できる。以下に一部のみ紹介する。
音や振動に反応して生きてるように羽ばたく蝶型ロボット。
アームに沿って張られたバイオメタルファイバーによって駆動する。音や振動に反応して腕を上げたり震わせる。
電池ボックスのスイッチのオン・オフを繰り返すことでバイオメタルファイバーが伸縮し、シャクトリ虫のように進む。
バイオメタル・ファイバーを駆動源とする左右対称動作可能な差動型サーボアクチュエータ。ラジコンサーボモーターの信号と電源で動作するため、ラジコンライトプレーンなどに利用できる。