ネットワーク基礎

ネットワークとは

パソコン、スマートフォン、プリンター、TV等の家電を含めて、あらゆる電子デバイスは有線、無線を問わず全てネットワーク(通信網)に接続されている。

Back To Top

ネットワークアーキテクチャ

ネットワーク技術は、下図のように階層(レイヤ)構造で定義される。1980年代にOSI(Open Systems Interconnection、下図左)と呼ばれる通信規格が登場したが、その規格内容が複雑であったため、よりシンプルなTCP/IPモデル(下図右)が普及し、現在に至る。

 

Back To Top

TCP/IPプロトコル群

ネットワークで利用する標準的なプロトコルをまとめたものをTCP/IPプロトコル群と呼び、一般的なPCには全てインストールされている。ウェブを利用する際に用いるHTTP、メールを利用する際のSMTPやPOP3はアプリケーション層に位置する。

 

Back To Top

TCPとUDP(トランスポート層)

トランスポート層の代表的なプロトコルとしてTCPとUDPがある。TCP(Transmission Control Protocol)はデータの欠損、重複がないように確認をしながら通信を行うため、信頼性の高い通信を行うことができ、ウェブ(HTTP)やメール(SMTP、POP3)等の通信に利用されている。一方、UDP(User Datagram Protocol)はそれらの確認手順を排除することで、通信速度を求められる音声や動画のストリーミング等に利用されている。

 

OSC(Open Sound Control)

MIDIの次世代規格として策定された規格。ネットワークを介してコンピュータやサウンドシンセサイザー機器同士でデータ通信を行うことができる。通信方式はUDPやTCP(一般的にはUDPが多い)。Ethernet や無線LAN上でデータを送ることができる。Processing、openFrameworks、TouchDesignerで扱うことが可能で、VJソフトや照明機器等、異なるプラットフォーム間の通信としても使われている。

 

Art-Net

照明制御用プロトコルのDMX512の次世代規格として策定された規格。ネットワークを介して照明機器やアプリケーション間でデータ通信を行うことができる。通信方式はUDPやTCP。OSC同様、様々なアプリケーションや機器に対応している。

Back To Top

IPアドレスとポート(インターネット層)

IPアドレス

電子デバイスは、IPアドレス(Internet Protocol Address)と呼ばれる番号を持つことでネットワーク上で識別される。IPアドレス規格には、現在普及しているIPv4と次世代規格のIPv6が存在しており、IPv4のグローバルIPアドレス枯渇問題からIPv6への移行が進んでいる。

 

ポート

IPアドレスが家の「住所」であると考えると、ポートは「扉」と考えることができる。同じIPアドレス(住所)の中に複数のポート番号(扉)を持つことで、同じデバイス内で異なる通信プロトコルでの接続や異なるアプリケーション間の通信を行うことができる。

ウェブを接続するポートは一般的に80番が指定されており、慣例的に決められているポート番号も存在する。(参考:https://www.cman.jp/network/term/port/

Back To Top

ルータとハブ(ネットワークインターフェース層)

ルータ

異なるネットワークの間に設置され、通信データ(パケット)を中継する役割を持つ。DHCPサーバ機能を持つものが多く、IPアドレス自動付与によるLANを構築することができる。有線タイプとWiFi対応タイプの無線LANルータがある。

スイッチングハブ

ネットワークの中継をおこなう機器であり、LANケーブルを接続する口を増やす機能を持つ。電源タップのようにタコ足配線することもできる。

 

ルータはTCP/IPモデルのインターネット層、スイッチングハブはネットワークインターフェース層の機器。

 

ルータとスイッチングハブの接続

ルータ自体も複数個のLANポート(ハブ機能)を持つものが多いが、接続台数が多くなればスイッチングハブを追加していく。

Back To Top